不動産業者の広告の返済計画は妥当ですか?
不動産業者の広告には、例えば、販売価格3,500万円のマンションが「月々5万円からのお支払」というように、すぐにでもマイホームが手に入るようなキャッチコピーが謳われています。
しかしながら、その内容をよく見てみると、利用する住宅ローンが提携銀行ローンとなっていたりします。
要するに、返済期間は35年返済が当然で、一番金利の低い3年固定(固定金利選択型ローン)のキャンペーン金利で設定された支払例だったりするわけです。
このような支払例の場合は次のような問題があります。
■返済期間
35年返済とした場合に、35年間収入が途絶えることなく返済していけるのか。
■3年固定金利
提携ローンの金利は低いとはいっても、3年固定(固定金利選択型ローン)の場合、現在が低金利時代であることを考えると、今後は金利が上昇する可能性が高いのではないか。
もし、3年後に金利が上昇していると返済負担は大きく増えることが予想されます。
よって、2年固定や3年固定のような固定金利期間の短いものは一定の場合を除いては避けたほうが無難と思われます。
諸経費についてはどのように考えたらよいですか?
諸経費については次のようなものを考慮します。
■購入後の家計支出
一般的に、新居は前の住宅よりも広くなりますから、電気代などの光熱費や水道代などが多くかかり家計支出は増えやすくなります。
■税金
固定資産税や都市計画税などの税金がかかりますが、おおよそトータルで次の程度のランニングコストが毎年かかると考えておきましょう。
・一戸建て → 年間10〜20万円
・マンション → 年間30〜60万円
貯蓄についてはどのように考えたらよいですか?
子供の教育資金、自分の老後の蓄えなど、今後の生活を考えるとその返済額を支払った後で貯蓄ができるということが重要です。
特にボーナス返済を利用すると、今までは貯蓄に回せた分が回せなくなりますので厳しくなります。
理想的な住宅ローンの組み方はどのようなものでしょうか?
余裕のない資金計画ですと、普段の生活が厳しいものになってしまいますし、最悪の場合には、返済できなくなりマイホームを手放さなければならないといったことにもなりかねません。
よって、現在のような超低金利から金利上昇面にある場合の理想的な住宅ローンの組み方としては次のようなものが考えられます。
■金利は固定金利にする。
■返済期間はできるだけ短くする。
■自己資金はできるだけ多くする。
■ボーナス返済の割合は少なくする。 |